はじめに

仕入れや売り上げの仕訳を教えてください。特に、「掛け」が出てきたときの仕訳がわかりません。
まずは問題文を読んでみましょう。わからなければ、上から順番にクリックしていきましょう。最後に解答解説を読んで理解してください。
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最終的には、ヒントなしで解答仕訳を思い出せるようになりましょう。
解答…一般的な解答
解説…ぼすとん(筆者)おすすめの考え方、覚え方
仕入と売上原価の違いを知りたい方はこちらの記事をどうぞ↓

売掛金と買掛金とは?違いは?掛けってなに?忘れる方に覚え方を解説!
掛けとは?
その場ではなく、あとで精算するというイメージです。
売ったり買ったりしたときに、その場で代金(現金)をやり取りするのではなく、後で精算する約束をします。その際に使う勘定です。

後で払います。
売掛金と買掛金の違い、覚え方
★自分が売っているのか買っているのかで考えると良いでしょう。
売掛金…(自分が)売ったのに、まだ代金をもらっていない
→代金をもらえる「権利」です。資産のこと。
→よって、「売上」勘定の相方ですし、最終的には現金が増えます。
(売ったら代金をもらえるはずですよね?)
買掛金…(自分が)買ったのに、まだ代金を払っていない
→代金を支払わなければならない「義務」です。負債のこと。
→よって、「仕入」勘定の相方ですし、最終的には現金が減ります。
(商品を仕入れたら代金を払わなければならないですよね?)
★売ったり買ったりした際、現金でやりとりするべきなのに、まだしていないときに使う勘定です。具体的な仕訳は以下①②などをご覧ください。
勘定科目の覚え方にお困りの方はこちらの記事をどうぞ。

①仕入
現金仕入
1-1-1.商品100円を仕入れ、代金は現金で支払った。
ヒント1:仕入( )、現金( )
ヒント2:仕入(費用)、現金(資産)
仕入 100 現金 100
借方(左):商品を仕入れたため、仕入(費用)の増加です。
貸方(右):現金で支払ったため、現金(資産)の減少です。
1.①商品100円を「仕入れ」、②代金は「現金」で支払った。
(基本パターンBに類似)
勘定科目:①仕入(商品を仕入れたため)、①現金
2.現金で支払ったから
〇〇 | 100 | 現金 | 100 |
まずは、わかりやすい現金勘定=貸方(右)から埋めます。
現金が減ったので、右側に書きます。
金額は100円とそのまま書きます。
3級では基本的に問題文の金額をそのまま書きます。
3.解答
費用 | 100 | 現金 | 100 |
空いている借方(左)を埋めます。
掛け仕入
1-1-2.商品100円を仕入れ、代金は掛けとした。
ヒント1:仕入( )、買掛金( )
ヒント2:仕入(費用)、買掛金(負債)
仕入 100 買掛金 100
借方(左):商品を仕入れたため、仕入(費用)の増加です
貸方(右):あとで商品の代金を支払う義務が生じるため、買掛金(負債)の増加です。
1.①商品100円を「仕入」れ、②代金は「掛け」とした。
勘定科目:①仕入(商品を仕入れたため)、②買掛金
「買」ったときの「掛け」とあることから買掛金かな、とイメージします。
2.1-1-1に似ていると考え、わかるところから埋めます。
参考:現金仕入のときの仕訳
仕入 | 100 | 現金 | 100 |
↑の仕入と違うところは支払が現金か掛けかということです。
仕入 | 100 | 〇〇 | 100 |
仕入(費用)は借方(左)に書きます。
3.解答
仕入 | 100 | 買掛金 | 100 |
残った貸方(右)に買掛金を書きます。
掛けの支払
1-1-3.買掛金100円を現金で支払った。
ヒント1:買掛金( )、現金( )
ヒント2:買掛金(負債)、現金(資産)
買掛金 100 現金 100
借方(左):支払い義務がなくなるため、買掛金(負債)の減少です。
貸方(右):現金で支払ったため、現金(資産)の減少です。
1.①「買掛金」100円を②「現金」で支払った。
勘定科目:①買掛金、②現金
「買」ったときの「掛け」とあることから買掛金かな、とイメージします。
2.現金で支払ったとあるため、まず、
〇〇 | 100 | 現金 | 100 |
と貸方(右)を埋めます。
3.解答
買掛金 | 100 | 現金 | 100 |
と残った借方(左)を埋めます。
ここで、資産が減るとき、負債が減るときは貸借(左右)が逆になることも留意すると良いでしょう。
例えば、現金(資産)が増えたときは借方(左)、現金で支払ったときは貸方(右)になっています。
また、買掛金(負債)が増えたときは貸方(右)、減ったときは借方(左)になっていますね。
②売上
現金売上
1-2-1.商品を100円で売上げ、代金は現金で受け取った。
ヒント1:売上( )、現金( )
ヒント2:売上(収益)、現金(資産)
現金 100 売上 100
借方(左):現金を受け取ったため、現金(資産)の増加です。
貸方(右):商品を売り上げたため、売上(収益)の増加です。
1.①商品を100円で「売上」げ、②代金は「現金」で受け取った。
(費用:基本パターンA)
勘定科目:①売上、②現金
2.現金を受け取ったのだから、まず、
現金 | 100 | 〇〇 | 100 |
と埋めます。
3.解答
現金 | 100 | 売上 | 100 |
と残った貸方(右)も埋めます。
掛け売上
1-2-2.商品を100円で売上げ代金は掛けとした。
ヒント1:売上( )、売掛金( )
ヒント2:売上(収益)、売掛金(資産)
売掛金 100 売上 100
借方(左):あとで売上代金を受け取る権利を受け取ったため、売掛金(資産)の増加です。
貸方(右):商品を売り上げたため、売上(収益)の増加です。
1.①商品を100円で「売上」げ②代金は「掛け」とした。
勘定科目:①売上、②売掛金(商品を売った時の掛けは売掛金です)
2.1-2-1(パターンA)をベースに。
パターンAの知識で「売り上げたときは「売上(収益)」勘定を貸方(右)に書く」ことはわかります。
参考
現金 | 100 | 売上 | 100 |
今回であれば、先程と「売上」勘定が同じなので、先に埋めます。
〇〇 | 100 | 売上 | 100 |
3.解答
売掛金 | 100 | 売上 | 100 |
と残った借方(左)も埋めます。
掛けの回収
1-2-3.売掛金100円を現金で回収した。
ヒント1:売掛金( )、現金( )
ヒント2:売掛金(資産)、現金(資産)
現金 100 売掛金 100
借方(左):現金を受け取ったため、現金(資産)の増加です。
貸方(右):売掛金を回収(代金を現金か預金で受け取る)したため、売掛金(資産)を減少させます。
1.①「売掛金」100円を②「現金」で回収した。
勘定科目:①売掛金(1-2-2)、②現金
2.現金が増えることから、
現金 | 100 | 〇〇 | 100 |
と借方(左)をまず埋めます。
3.解答
現金 | 100 | 売掛金 | 100 |
残った貸方(右)に売掛金(資産)と書きます。
なお、1-2-2の知識と科目が逆になる知識から解いてもOKです。
科目が逆になる…「売り上げた時は売掛金/売上と売掛金は借方(左)にある。
この売掛金を消すために、売掛金を反対側の貸方(右)に書く、と考えてもOKです。」
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